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【インドネシア人】の特定技能での受け入れについて|流れや必要な手続きを徹底解説! - KMT

「インドネシア人を特定技能で受け入れたい」「でもどうしたら良いのか分からない」と悩んでいる方はいませんか?インドネシア人を特定技能として受け入れるためには、他の国とは違った手続きが必要です。

今記事では、インドネシア人を特定技能で受け入れるにあたって必要なステップや手続き方法について徹底的に解説。インドネシア人を雇用するメリットや注意点についても解説します。読むと、特定技能のインドネシア人のスムーズな受け入れができるようになりますよ。

送り出し機関は必要ない?インドネシア特有の流れ・申請方法を徹底解説!

送り出し機関は必要ない?インドネシア特有の流れ・申請方法を徹底解説!

インドネシア人を特定技能として受け入れる場合、カンボジアやベトナムなどとは違い、送り出し機関を通す必要はありません。インドネシア政府が労働者を管理するオンラインシステムを通して手続きを行うのが大きな特徴。国外・国内在住それぞれで手続きの方法は異なります。

  • インドネシアから呼び寄せる場合
  • 日本にいる人を雇用する場合

インドネシアとの手続きは他国とは違い、オンラインである程度進められるのが嬉しいポイント。それぞれの手続き方法について解説します。

【国外】インドネシアから呼び寄せる場合

国外にいるインドネシア人を呼び寄せる場合には、まずは労働市場情報システム(IPKOL)への登録が必要です。受け入れ企業はIPKOLに登録します。

その後、以下の手続きを行いましょう。

  1. インドネシア労働者と雇用契約を締結
  2. 在留期間認定証明書を地方入国在留管理局に申請
  3. 交付されたらインドネシア労働者に送る
  4. 海外労働者管理サービスシステム (SISKOTKLN)に登録する
  5. 移住労働者証(E・KTKLN)がインドネシア労働者に発行される
  6. 労働者本人がE・KTKLNを在日インドネシア大使館に提出し、査証を申請
  7. 入国

雇用契約を結んだ後の「在留期間認定証明書」は、インドネシア人への母国語や英語での説明や法務省の要求する健康診断、住む場所の用意などが必要です。登録支援機関に頼むことも含め、一定の準備期間が必要なことを頭に入れておきましょう。

【国内】日本にいる人を雇用する場合

留学生や、すでに技能実習として在留資格を持っている在日インドネシア人を受け入れる場合は、特定技能として資格を変更する手続きが必要になります。IPKOLへの登録をする必要はありません。受け入れ機関は、インドネシア労働者と特定技能での雇用契約を締結しましょう。

その後、インドネシア労働者本人が以下の手続きを行います。

  1. SISKOTKLNに登録する
  2. E・KTKLNが発行される
  3. 在日インドネシア大使館へ海外労働者登録手続を提出する
  4. 登録手続き証明(推薦状)が発行される
  5. 地方出入国在留管理局で特定技能に関わる在留資格変更許可申請を行う
  6. 在留資格変更許可を取得
  7. 労働開始

長期で日本での就労を希望する留学生や技能実習生は、日本語や日本の文化がある程度理解できるようになっているため、日本で一緒に働きやすいでしょう。

インドネシア人を雇用するメリットとは?

インドネシア人を雇用するメリットとは?

インドネシア人を特定技能として受け入れるには、手続きの苦労が伴います。そこまでしてインドネシア人を雇用するメリットとは、一体何なのでしょうか?インドネシア人の雇用には、大きく分けて3つのメリットがあります。

  1. 政府が積極的に強力してくれる
  2. 親日&真面目な性格が合う
  3. 送り出し機関が必要ない

インドネシア人は、「システム」「相性」「費用」の面で、比較的雇用しやすいのが特徴。それぞれのメリットについて詳しく解説します。

インドネシア政府が積極的に協力してくれている

インドネシア政府は、2023年までに7万人の特定技能労働者を日本に送り出すことを目標としています。7万人の送り出しを達成させるため、日本語能力試験への基金なども行っています。

日本政府の受け入れの見込みが5年間で最大34万5千人なので、予定通り進むと特定技能の2割程度をインドネシア人が占めることになります。コロナウイルスの流行もあり、目標の達成は難しいかもしれませんが、政府の積極的な協力により、日本への受け入れがしやすくなっています。

目標の7万人のメインとなるのは、元技能実習生。就労経験のあるインドネシア人も多く、スムーズに日本で働ける人材が揃っています。インドネシア政府の積極的な協力のおかげで、今後ますます即戦力となるインドネシアの特定技能労働者が増えてくることでしょう。

親日的&真面目な性格が日本に合っている!

インドネシア人は、親日的で真面目な国民性といわれています。アニメやテレビ番組、アイドルや漫画、食べ物など、日本の伝統やエンターテインメントがよく知られているため、日本語や日本の文化に興味がある方が多いのが特徴。日本に親しみを感じている方も多く、仲良くなりやすいでしょう。

日本語の勉強をしたいインドネシア人も多く、日本語を早く習得したいという姿勢にも好感が持てます。

また、言われたことは素直に行う国民性は日本人にも似たものがあり、地道な作業に向いている方が多いのも特徴。本国の給料が日本より安く、日本でたくさん稼ぎたいと真面目に働く姿が見られます。

また、平均年齢の低いインドネシアには、若くて力のある人材も多く、一緒に働きやすいでしょう。

送り出し機関が必要ないため本人負担額が少ない

インドネシア人の受け入れには、送り出し機関が必要ないのが特徴。送り出し機関を通して手続きを行うと2,000ドル~3,000ドルかかります。そのため、負担額が少ないのが大きなメリット。送り出し機関を必要とする国と比べ、低価格で特定技能の受け入れをすることができます。

インドネシアは早いうちからオンラインのシステムを完備しているので、登録費用のかからないIPKOLやSISKOTKLNなどを通して受け入れを行うことができます。手数料なくオンラインで求人・証明IDの発行などができるため、費用の負担が少ないのが魅力。これは、労働者本人にとっても受け入れ機関にとっても大きなメリットといえるでしょう。

インドネシア人を雇用する際の注意点

インドネシア人を雇用する際の注意点

インドネシア人は、雇用しやすく魅力的。しかし、注意点を押さえていないとトラブルにつながってしまうこともあります。インドネシア人を雇用する際の注意点は、大きく分けて以下の2つです。

  1. イスラム教への配慮が必要
  2. 送出機関なしならサポートは必須

インドネシアにはインドネシア特有の文化があり、日本の文化は通用しません。日本にいるインドネシア人は、サポートなしでは戸惑ってしまうことでしょう。日本で気持ち良く生活しながら働くためには、受け入れる側が配慮してあげる必要があります。

それぞれの注意点について、押さえておきましょう。

イスラム教が主体!お祈りの時間や食事の面で配慮を!

インドネシア人は、8割以上がイスラム教徒。イスラム教は、1日5回のお祈りを欠かさずに行います。そのため、受け入れ機関は祈りのための礼拝場所や休憩時間などを用意しておくと良いでしょう。

また、定期的にラマダンという絶食期間を設けることも特徴。イスラム教でないインドネシア人も行うことが多いです。ラマダンは1ヶ月間と長く、この時期は食事をせずに過ごすので、差し入れを控えるなどの配慮が必要です。

ただ、厳格にラマダンを守っている方は少なく、出身地方や信念によってルールが変わってくるため、柔軟んた対応が求められます。

また、イスラム教徒は豚肉を食べないため、「Halal(ハラル・ハラール)」と書かれたイスラム教でも食べられる食材が手に入るようにしておくのも良いでしょう。

国外で送り出しを通さない場合、サポートは手厚く!

国内在留のインドネシア人は、ある程度日本の文化を理解しているため、送り出し機関を用いずに採用しても大丈夫でしょう。しかし、国外のインドネシア人を送り出し機関を通さずに採用する場合は、手厚いサポートが必要です。

日本語もよく分からない場合が多いため、まずはインドネシア人の分かる言葉で説明することが必要。それに加えて住居や銀行の手続きなど、日本でスムーズに働くための生活のサポート全般を行わなければなりません。

そのため、国外で送り出し機関を通さない場合は、日本の登録支援機関にサポートを委託することも考えてみましょう。費用はかかりますが、サポートを全て頼めるので精神的な負担がぐんと減るはずです。

まとめ|異文化を理解し、共生しながら雇用を!

外国人が母国を離れて暮らし、さらにその国で働くのはとても大変なことです。しかし、特定技能として日本に受け入れやすいインドネシア人は魅力的。手続きがオンラインで、スムーズに行えるのも嬉しいポイントですね。

とはいえ、イスラム教は日本人にとってはあまりなじみがない宗教のひとつ。首都ジャカルタと地方都市とでも文化が大きく異なります。インドネシア人を雇用することは、異文化を知る良い機会となるはずです。異文化を理解し、共生しながら雇用しましょう。

大房行政書士法人代表 / 株式会社KMT取締役
行政書士 大房明良 監修

東京都大田区蒲田に生まれ、大学在学中に訪れたカンボジアで学校建設ボランティアに参加し、貧困問題に興味を持つ。2016年に行政書士事務所を開業し、カンボジア語が話せる行政書士として入管業務を専門に行う。現在は特定技能申請をメイン業務とし、2023年5月現在で申請数は4500件を超える。
また、取締役を務める株式会社KMTでは、約600名の特定技能外国人の支援を行っている。