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特定技能で一時帰国はできる?技能実習からの移行時における一時帰国も解説! - KMT

「特定技能の外国人を受け入れたは良いけど、一時帰国はできる?」と悩んでいる方はいませんか?特定技能1号認定での在留期間は、最長で合計5年間。その間の一時帰国は可能なのでしょうか?

今記事では、特定技能での一時帰国はできるのかなど、一時帰国の疑問について徹底的に解説。技能実習からの移行時における一時帰国についても、詳しく解説します。読めば、一時帰国について聞かれたときにスムーズに対処できるようになりますよ。

そもそも特定技能とは?人手不足解消が目的!

そもそも特定技能とは?人手不足解消が目的!

一時帰国について解説する前に、特定技能とは何なのかおさらいしておきましょう。特定技能とは、2019年に日本の人手不足を解消するために生まれた制度。介護やビルクリーニング、建設などの14種の特定分野で、外国人を雇用することができます。

外国から即戦力となる労働者を受け入れることで、日本での人手不足解消へとつなげるのが特定技能。特定技能には1号と2号があり、2号は建設か造船・船用工業のみ認定される在留資格。令和3年6月末には2号認定はなく、全ての方が特定技能1号となっています。

特定技能1号は、在留期間が合計で最大5年。長期間日本に滞在するわけですから、一時帰国ができるのかどうかが気になるところです。

日本人と同等以上の待遇が必要となる

日本人と同等以上の待遇が必要となる

特定技能での就労中は、日本人と同等かそれ以上の待遇が必要となります。報酬は同等の経験を持ち、同じ業務を行う日本人と同等以上。手当やボーナス、交通費や有給休暇、社会保険などの福利厚生も日本人と同等以上でなければなりません。

特定技能の外国人は、即戦力となる力を持った一定の水準を満たした方ばかり。国籍が違うからという理由で外国人を差別すべきではないのは当たり前のことです。母国での給料が安いからといって、日本で働く時の給料も安く設定することは認められません。

労働基準法でも、労働者の国籍や社会的身分などを理由にして賃金を安く設定したり労働時間を長くしたりすることは認められていません。有給休暇についても、同じ企業で働く日本人と同じように与えることが必要です。

一時帰国に関する3つの疑問を徹底解説!

一時帰国に関する3つの疑問を徹底解説!

特定技能の外国人は、希望通りに一時帰国をすることができます。しかし、有給休暇が取れるのか、無給で帰国するのかなど、疑問も多いもの。一時帰国に関するよくある3つの疑問について、確認しておきましょう。

  1. 有給休暇を許可する必要は?
  2. 消化済みならどうする?
  3. 上限5年に含まれる?

それぞれの疑問について、詳しく回答していきます。一時帰国は日本で働く外国人にとってはとても有意義なもの。しっかりと内容を押さえて、すっきりとした気分で一時帰国の許可を与えましょう。

【1】有給休暇を許可する必要がある

特定技能の外国人が一時帰国を望んだら、やむを得ない場合を除き、有給休暇を許可する必要があります。母国に帰国するとなると、まとまった休暇を取らなくてはなりません。しかし、業務に支障が出るからと休暇を与えないことは認められません。

また、帰国している間は賃金を払わないというのも労働基準法違反になります。一時帰国の申し出が出たら、有給休暇を与えて許可しましょう。有給休暇は、日本人に与えるのと同じ日数を与えなければなりません。

なるべく有給休暇を使って一時帰国できるように、あらかじめ帰国の予定を立ててスケジュールに組み込んでおくなどの配慮をしておくのも良いでしょう。スケジュールを立てておくことで、突然の一時帰国の申し出に慌てることも防げます。

【2】消化済の場合は無給休暇を取ってもらいましょう

一時帰国をしたくても、既に有給休暇を全て使い切っていた場合はどうなるのでしょうか?有給休暇を消化済みの場合は、無給休暇を取って一時帰国を許可してあげる必要があります。

受け入れ機関にもし余裕があれば、有給休暇を追加で付加してあげるのも良いでしょう。異国で働く外国人は、何かとストレスが多いもの。ときには母国に帰り、家族や友人と近況を報告しあうことが必要です。一時帰国をすることで精神的にぐんと楽になり、生産性も上がることでしょう。

一時帰国は特定技能で日本に長く滞在する外国人が日本で心地よく働くために、欠かせないもの。例え有給休暇を与えられなくても、認められれば嬉しいはずです。もしも消化済みの場合は、無給で一時帰国を認めてあげましょう。

【3】通算期間に含まれるのか?上限5年に含まれる!

一時帰国は有給休暇で認められるということですが、帰国している期間は通算期間に含まれるのでしょうか?

一時帰国の期間は、上限5年の特定技能の通算期間に含まれます。例えば特定技能の在留期間開始からちょうど1年目に10日間一時帰国した場合は、1年10日間が通算の在留期間となります。

特定技能の在留期間は、特定技能1号の上陸許可または変更許可を受けた時点から数え始めます。在留期間中は再入国許可を取得して出国をすることができますが、特定技能1号の在留許可がある限り、通算在留期間にカウントされるので注意が必要です。

帰国していた期間を省いて計算してしまうと、在留期間を超えて滞在することになり、不法滞在になってしまう怖れがあるので注意しましょう。

費用はどのくらいかかる?飛行機は本人負担でOK

費用はどのくらいかかる?飛行機は本人負担でOK

では、一時帰国をさせた場合の費用はどのくらいになるのでしょうか?一時帰国は海外への渡航を伴うので、ある程度の費用がかかります。一時帰国にかかる費用負担は、原則特定技能外国人本人の負担になります。飛行機代は、本人の負担としてしまって構いません。

特定技能の外国人を受け入れる時に必要な支援計画には、空港への送迎が含まれています。そして、空港送迎のための交通費は、受け入れ機関が負担することが義務付けられています。一時帰国の際の送迎は義務ではないのですが、送迎の費用は企業負担としておくのが良いでしょう。

送迎は義務ではないとはいえ、来日して日が浅い場合など特定技能の外国人が空港までの往復に自信がない場合は、同行してあげるなどの配慮が必要です。

技能実習修了から特定技能1号への変更は可能!

技能実習修了から特定技能1号への変更は可能!

特定技能とよく似た在留資格に「技能実習」があります。技能実習を良好に終了した場合は、14種の特定分野なら特定技能1号への変更ができます。ではその場合の一時帰国はできるのでしょうか?技能実習からの移行での一時帰国について、気になるポイントを押さえておきましょう。

  • 一時帰国の要件はなし
  • 送出機関を通す必要は基本なし

技能実習という在留資格は、日本の技術や知識などを本国に持ち帰って広めるためのもの。そのため、技能実習では積極的な帰国が促されています。それぞれの一時帰国のポイントについて、詳しく解説します。

一時帰国の要件はなし。日本にいるまま申請が可能

技能実習を良好に終了し、在留資格を特定技能1号に変更する場合は一時帰国をする必要がありません。帰国することなく、日本にいるまま在留資格の変更申請ができます。移行の際に一時帰国をしたい場合は、技能実習終了の前もしくは特定技能の移行後にすることになります。

技能実習の期間中は、定期的な帰国が義務付けられています。技能実習1号や2号などを終了するたびに1ヶ月ほどの帰国が決められているため、特定技能に移行する際にまた帰国する必要がないことでほっとする方もいるでしょう。

一時帰国の費用負担などのルールは、帰国時の在留資格に基づいて行われます。技能実習では、一時帰国の際の旅費は受け入れ機関が負担することになっているので、外国人労働者にとっては技能実習終了前の帰国が望ましいでしょう。

送り出し機関を通す必要性は?基本的になし

技能実習や特定技能を取得するときに国によって必要になる送り出し機関。技能実習生から特定技能1号に変更する場合は、送り出し機関を通す必要性はあるのでしょうか?基本的には、特定技能の在留資格は送り出し機関を通す必要はありません。

ただ、新型コロナウイルスの感染状況もふまえ、特定技能に関するルールは随時変更されています。2021年10月現在は、特定技能への変更にはカンボジアのみ送り出し機関を通すことが必要です。

基本的には特定技能への移行には送り出し機関は必要ありませんが、特定技能はまだできて間もない制度なので、状況が変わっていることも大いにあり得ます。法務省のホームページなどをチェックして、最新の情報を確認するようにしましょう。

実績豊富|KMTにお任せください!

まとめ|まずはKMTにご相談ください。

特定技能の外国人は5年間なかなか一時帰国ができないイメージですが、実際は希望通りに一時帰国することができます。飛行機代は自己負担ですが、有給で帰国することができるので、金銭的に負担に感じることも少ないでしょう。

また、14種に特定分野なら、技能実習生から特定技能に切り替えて一時帰国することも可能です。とはいえ、移行の際も細かいルールがあって戸惑ってしまうことも。そんな時には、実績豊富なKMTがサポート致します。

登録支援機関として多くの技能実習生や特定技能の外国人を受け入れているKMTなら、難しい一時帰国のルールにも全て対応可能。技能実習から特定技能への移行もサポートできますので、ぜひ一度ご相談ください。

大房行政書士法人代表 / 株式会社KMT取締役
行政書士 大房明良 監修

東京都大田区蒲田に生まれ、大学在学中に訪れたカンボジアで学校建設ボランティアに参加し、貧困問題に興味を持つ。2016年に行政書士事務所を開業し、カンボジア語が話せる行政書士として入管業務を専門に行う。現在は特定技能申請をメイン業務とし、2023年5月現在で申請数は4500件を超える。
また、取締役を務める株式会社KMTでは、約600名の特定技能外国人の支援を行っている。