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特定技能の更新の期間や費用について|必要書類に関しても徹底解説! - KMT

必要書類

特定技能の外国人を受け入れた後の手続きについて、戸惑ってはいませんか?特定技能の在留資格は一度認められたら永久に有効というわけではなく、定期的な更新が必要です。でも、いつから準備を始めれば更新に間に合うのでしょうか?

今記事では、特定技能の更新の期間や準備期間、費用などについて徹底的に解説。必要書類や注意点についても紹介します。更新の手続きをマスターし、慌てることなく更新を済ませられるようにしましょう!

特定技能の在留期間って?更新の頻度と準備期間について

特定技能の在留期間って?更新の頻度と準備期間について

まずは、特定技能の在留期間や更新頻度、準備期間について確認しておきましょう。更新のポイントは以下の3つです。

  1. 1年ごとの更新が必須
  2. 在留期限2ヶ月前から準備を!
  3. 満期後2ヶ月間は継続就労可能

特定技能には1号と2号があり、令和3年6月末時点で特定技能2号外国人の在留はありませんでした。そこでここでは、労働者数の多い特定技能1号の更新方法を中心に解説していきます。上記3つのポイントについて、それぞれ詳しく解説します。

1年ごとに更新が必須!4ヶ月や6ヶ月の場合も?

特定技能の外国人は、1年に1回以上の在留資格(ビザ)の更新を行う義務があります。特定技能1号の在留資格(ビザ)の更新期間は「1年、6ヶ月、4ヵ月」ごとのいずれか、特定技能2号の場合は「3年、1年又は6か月」ごとのいずれか。在留期限の3ヶ月前から申請することができます。

更新ごとに在留期間が延長され、1号認定の場合は最長で合計5年間日本に在留できます。特定技能の在留資格の更新をしたい場合は、更新に必要な書類を用意し、出入国在留管理局(入管)に提出します。

なお、近年急速に手続きのオンライン化が進んでおり、特定技能の更新手続きも令和2年3月からは、オンラインによる特定技能の更新手続きもできるようになっています。事前に地方出入国在留管理官署での利用申出が必要ですが、便利なので活用してみましょう。

在留期限2ヶ月前から準備を始めよう

在留期間の更新には必要な書類が多く、手間と時間がかかるものです。在留期間が迫ってきてから準備したのでは間に合わない場合もあります。書類には「3ヶ月以内に発行されたもの」という条件があるので、2ヶ月前くらいには準備を始めるのが良いでしょう。

外国で健康診断をした場合は、健康診断の日本語訳が必要になるので注意が必要。その他の書類も外国語で作成されたものは日本語約が必要なので、準備に時間がかかります。また、雇用条件の細かな記載があるものは、外国人に理解できる言語での写しが必要です。

その他にも支援計画書など、手間と労力のかかる書類が多数。翻訳業務には時間がかかるので、余裕をもって準備を進めていきましょう。

満期になっても2ヶ月間は継続就労が可能!

更新の審査には2週間~3ヶ月かかります。では、書類を提出しても更新が間に合わずに在留期間満了日になってしまった場合はどうなるのでしょうか?

在留資格には、「在留期間特例制度」という制度があります。もし満期になってしまっても、在留期間更新の手続きさえ行っていれば2ヶ月間は元の在留資格が与えられます。もし審査中に満期になってしまっても、特定技能として2ヵ月間は継続して就労が可能ということです。

在留期間の更新を行うと、在留カードの裏面に「在留資格変更許可申請中」という印が押され、これがあれば満了日から2ヵ月間の特定技能の継続が可能になります。とはいえ、故意に満了日近くに更新を申請することは許されないので、早めに準備を進めておくに越したことはありません。

費用はどのくらいかかる?一回あたり約3万円~

費用はどのくらいかかる?一回あたり約3万円~

特定技能の更新期間が分かったところで、次に気になってくるのが費用。特定技能の更新にかかる費用は、1回あたり約3万円~が目安です。費用は、委託する場合と単独で行う場合とで異なります。

  • 登録支援機関に委託する場合
  • 企業単独型の場合

更新の仕方によりかかる費用が変わってくるので、それぞれの費用の目安を押さえておきましょう。それぞれの費用の目安を比較検討することで、企業に合った更新の仕方を決めることができるはずですよ。

登録支援機関に委託する場合:毎月の支援費に含まれる

特定技能の更新は、認可されると収入印紙代4,000円の費用がかかります。登録支援機関に、在留資格の登録からの在留期間の業務全てを委託する場合は、費用は毎月の支援費に含まれます。費用は各支援機関により異なりますが、目安は以下のとおりです。

支援費
全部を委託する場合 2~3万円/月

登録支援機関に全ての業務を委託した場合は、この他に初期費用が25万円~30万円程度かかります。更新や定期報告などの費用は毎月の支援費に含まれるため、登録支援機関に全てを委託する場合は費用が負担になることはないでしょう。

ただ、建設業は特殊な料金体制になっているので、建設分野の特定技能の場合は各登録支援機関に問い合わせて確認してみてください。

企業単独型の場合:一回あたり約3万円~外注が可能

特定技能は、登録支援機関に委託せずに個人や法人として取得できる在留資格。しかしその場合でも、一部の業務のみを外注することができます。外注で特定技能の更新のみを委託すると、月額ではなく1回あたりの費用が発生します。

支援費
一部(更新のみ)を委託する場合 3万円~

例え企業単独型とはいえ、自社で更新業務までこなすのにはかなりの労力がいります。初めて特定技能の外国人を雇用する場合は、手続きに慣れていないので大変な手間がかかるでしょう。例え一部とはいえ業務を任せてしまえば、その分自社の業務に費やす時間が増え、業務がスムーズに進むこともあります。

各支援機関により費用は大きく異なりますが、1回約3万円~で更新ができるので、外注で更新のみを頼んでみるのも良いでしょう。

【重要】必要な情報や書類の種類とは?

【重要】必要な情報や書類の種類とは?

在留資格の更新をするために覚えておきたいのが、必要書類。企業側と申請人で用意する書類の種類が異なるため、双方で準備しておくことが大切です。準備する書類は、以下のように分類されます。

  • 【企業側】納税証明書など
  • 【申請人】課税・納税証明書など

企業だけでなく申請人本人が用意する書類もあり、2回目以降は省略できる書類もあります。必要な情報や書類の種類を理解しておくことで、慌てることなくスムーズに手続きができるでしょう。それぞれの必要書類について、詳しく解説します。

【企業側】納税証明書や住民票など

分野によって必要書類は少しずつ異なりますが、たいていの分野で企業側が用意すべき書類は以下のとおりです。

  • 特定技能所属機関概要書
  • 登記事項証明書
  • 業務執行に関与する役員の住民票の写し
  • 特定技能所属機関の役員に関する誓約書
  • 社会保険料納入状況回答票又は健康保険・厚生年金保 険料領収証書の写し
  • 税務署発行の納税証明書(その3)
  • 法人住民税の市町村発行の納税証明書
  • 公的義務履行に関する説明書
  • 協議会の構成員であることの証明書
  • 労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控)の写し及び申告書に対応する領収証書 (口座振替結果通知ハガキ)の写し(※労働保険事務組合に事務委託していない場合)
  • 労働保険事務組合が発行した直近2年分の労働保険料等納入通知書の写し及び通知書に対応する領収証書(口座振替結果通知ハガキ)の写し(※労働保険事務組合に事務委託している場合)

【申請人】課税・納税証明書や源泉徴収票

申請人が用意すべき書類は、以下のとおりです。

  • 特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧表(本表)
  • 在留期間更新許可申請書(別記第30号の2様式)
  • 特定技能外国人の報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)
  • 特定技能雇用契約書の写し(参考様式第1-5号)
  • 雇用条件書の写し(参考様式第1-6号)
  • 賃金の支払(参考様式第1-6号別紙)

また、過去1年以内の在留諸申請において提出済みの場合は省略可能な提出物は、以下のとおりです。

  • 申請人の個人住民税の課税証明書
  • 申請人の住民税の納税証明書
  • 申請人の給与所得の源泉徴収票の写し
  • 申請人の国民健康保険被保険者証の写し
  • 申請人の国民健康保険料(税)納付証明書
  • 申請人の国民年金保険料領収証書の写しか申請人の被保険者記録照会(納付Ⅱ)

不許可になることも・・?更新時の注意点

不許可になることも・・?更新時の注意点

しっかりと準備していたと思っても、思わぬミスで不許可になることも。そんな事態を防ぐために、更新時の注意点を押さえておくことも大切です。特定技能の更新の際に注意すべきポイントは、以下の2つです。

  • 賃金設定は慎重に!
  • 外交分野の協議会に加盟

忘れずに押さえておきたいのが、賃金設定と協議会への加盟です。注意点を知っておき、手続きをスムーズに済ませましょう。それぞれの注意ポイントについて、詳しく解説します。

賃金設定は慎重に!日本人と同等の条件が必須

特定技能の外国人を引き続き雇用し続けるためには、労働基準法に沿った雇用が必要です。特定技能の外国人には、同等の業務をする日本人と同等かそれ以上の賃金を支払う義務があります。

日本で働いているからには、日本人と同じ条件で働かせることが大切。最低賃金を守ることはもちろん、特定技能の外国人にも福利厚生や有給休暇、残業代などもきちんと与える必要があります。

また、労働基準法では、休憩時間を除き1日8時間以上の労働をさせることを禁止しています。労働時間オーバーで更新が不許可になってしまった事例もあるので、適正な労働時間の設定にも気を配ることが大切です。

在留資格の更新時にはどのような賃金で働かせているかもチェックされるので、賃金設定を慎重に行いましょう。

該当分野の協議会に加盟しよう

特定技能の外国人は、全ての分野で協議会への加盟が義務付けられています。協議会は、分野別に足りない地域の人手不足を解消したり、受け入れ機関への調査などを行い、外国人の働きやすい環境づくりをしています。

採用後、在留資格取得から4ヶ月以内に、該当分野の協議会に加盟しましょう。協議会への加盟は、特定技能の外国人を2人以上受け入れる場合には2人目からは加盟の必要がありません。費用は建設分野以外は無料。忘れずに加入しておき、更新の不許可を予防しましょう。

加盟はホームページから、オンラインで行うことができます。その際、在留カード番号や有効期限などが必要になるので、あらかじめ外国人労働者に確認しておきましょう。

まとめ|余裕をもって更新申請をしよう

特定技能の更新には必要な書類が多く、思った以上に準備に時間がかかってしまうこともあります。在留期間満了日の3ヶ月前から申請ができるので、2ヶ月前頃には準備を始めるのがおすすめ。余裕をもって更新を申請することで、ミスが少なくなります。

最近では、オンラインである程度手続きができるようになったので、ぜひ活用してみてください。手続きが不安なら、登録支援機関に委託してみるのも良いでしょう。KMTでも特定技能更新のサポートができますので、ぜひご相談ください。

大房行政書士法人代表 / 株式会社KMT取締役
行政書士 大房明良 監修

東京都大田区蒲田に生まれ、大学在学中に訪れたカンボジアで学校建設ボランティアに参加し、貧困問題に興味を持つ。2016年に行政書士事務所を開業し、カンボジア語が話せる行政書士として入管業務を専門に行う。現在は特定技能申請をメイン業務とし、2023年5月現在で申請数は4500件を超える。
また、取締役を務める株式会社KMTでは、約600名の特定技能外国人の支援を行っている。